F-Secure Linux セキュリティ 11.xをインストールする前のチェックリスト 一部のLinuxディストリビューションでは、F-Secure Linux Security製品をインストールする前に特定のソフトウェアパッケージのインストールや特殊な設定が必要になる場合があります。この記事では、最も一般的な構成と関連するソリューションについて説明します。
Prelinkを使うディストリビューション
Prelinkはバイナリの起動時間を短縮できますが、本製品の完全性検査と競合します。
prelinkを無効にするには、ご使用のOSで設定ファイル (たとえば/etc/sysconfig/prelink
) を探し、次の行をPRELINKING=yes
からPRELINKING=no
に変更して/etc/cron.daily/prelink
、製品をインストールします。
cronからPrelinkの自動実行を無効にすることを推奨します。ディストリビューションのなかにはダイナミックライブラリを使用するバイナリの起動時間を短縮するために、prelinkをcronから定期的に実行するものがあります。Prelinkはディスク上のバイナリとダイナミックライブラリを変更するため、システムファイルの変更を検出する完全性検査と競合します。
F-Secure Linux Securityをすでにインストールしている場合、以下の手順を実行します。
/opt/f-secure/fsav/bin/fsims on
をコマンドラインから実行して、ソフトウェアインストールモードを有効にします。ソフトウェアインストールモードでは、製品はシステムファイルへの変更を許可します。 /etc/sysconfig/prelink
を編集します。PRELINKING=yes
をPRELINKING=no
に変更します。 /etc/cron.daily/prelink
を実行します。 /opt/f-secure/fsav/bin/fsims off
をコマンドラインから実行して、ソフトウェアインストールモードを無効にします。
ソフトウェアインストールモードを無効にした時点で、システムファイルの状態が完全性検査のベースラインに保存されます。
Prelinkを使用する場合、使用前にソフトウェアインストールモードを有効にし、使用後にソフトウェアインストールモードを無効にする必要があります。これによって、Prelinkはシステムファイルに変更を加えるようになります。例 :
# /opt/f-secure/fsav/bin/fsims on # prelink -a # /opt/f-secure/fsav/bin/fsims off
注: この処理は簡単に自動化できません。ソフトウェアインストールモードを無効にすることによって、新しいベースラインが作成され、その際に管理者のパスワードが確認されます。
インストール前の要件
製品をインストールする前に、以下のパッケージをインストールする必要があります。64ビットの環境では、32ビットランタイムサポートをインストールする前に、Multiarchサポートを有効にする必要があります。Dazukoカーネルドライバを使用するディストリビューションでは、カーネルヘッダとコンパイラツールもインストールする必要があります。
カーネルドライバをコンパイルするために、現在使用しているkernel、kernel-devel、kernel-headersのパッケージバージョンを一致させる必要があります。
CentOS/RHEL 6 (32ビット)
yum install gcc glibc-devel glibc-headers kernel-devel make pam patch perl
Debian 7 (32ビット)
sudo apt-get install gcc libc6-dev libpam-modules linux-headers-$(uname -r) make patch perl rpm
Debian 8/9 (32ビット)
sudo apt-get install rpm pam perl
Ubuntu 12.04/12.04.1/12.04.2 (32ビット)
sudo apt-get install gcc linux-headers-$(uname -r) perl rpm
Ubuntu 12.04.3/12.04.4/12.04.5 (32ビット)
sudo apt-get install rpm
SUSE Linux Enterprise Server 11 (32ビット)
sudo zypper in gcc kernel-default-devel make patch perl
Oracle Linux 6 RHCK (32ビット)
yum install gcc glibc-devel kernel-devel make patch perl
Amazon Linux 2017.03 / 2017.09 / 2018.3 (64ビット)
yum install libstdc++44.i686 pam.i686
CentOS/RHEL 6 (64ビット)
yum install gcc glibc-devel glibc-headers glibc.i686 glibc.x86_64 kernel-devel libstdc++.i686 libstdc++.x86_64 make pam.i686 pam.x86_64 patch perl zlib.i686 zlib.x86_64
CentOS/RHEL 7 (64ビット)
yum install glibc.i686 glibc.x86_64 libstdc++.i686 libstdc++.x86_64 pam.i686 pam.x86_64 perl zlib.i686 zlib.x86_64
Debian 7 (64ビット)
- Multiarch サポートを有効にするには
dpkg --add-architecture i386 apt-get update
- 次のパッケージをインストールします。
sudo apt-get install gcc libc6-dev libpam-modules:i386 libstdc++6:i386 linux-headers-$(uname -r) make patch perl rpm zlib1g:i386
Debian 8/9 (64ビット)
- Multiarch サポートを有効にするには
dpkg --add-architecture i386 apt-get update
- 次のパッケージをインストールします。
sudo apt-get install libpam-modules:i386 libstdc++6:i386 perl rpm zlib1g:i386
Ubuntu 12.04/12.04.1/12.04.2 (64ビット)
sudo apt-get install gcc libpam-modules:i386 libstdc++6:i386 linux-headers-$(uname -r) perl rpm zlib1g:i386
Ubuntu 12.04.3/12.04.4/12.04.5 (64ビット)
sudo apt-get install libpam-modules:i386 libstdc++6:i386 rpm zlib1g:i386
Ubuntu 14.04/16.04/18.04 (64ビット)
sudo apt-get install libc6-dev:i386 libpam-modules:i386 libstdc++6:i386 rpm zlib1g:i386
SUSE Linux Enterprise Server 11-SP1/11-SP2/11-SP3 (64ビット)
sudo zypper in gcc kernel-default-devel libgcc43-32bit libstdc++43-32bit make pam-modules-32bit patch perl
SUSE Linux Enterprise Server 11-SP4 (64ビット)
sudo zypper in gcc kernel-default-devel libgcc_s1-32bit libstdc++6-32bit make pam-modules-32bit patch perl
SUSE Linux Enterprise Server 12 (64ビット)
sudo zypper in libstdc++6-32bit libz1-32bit pam-32bit
Oracle Linux 6 RHCK (64ビット)
yum install gcc glibc-devel glibc-devel.i686 kernel-devel libstdc++.i686 make pam.i686 patch perl zlib.i686
Oracle Linux 7 UEK (64ビット)
yum install libstdc++.i686 pam.i686 zlib.i686
Linux Security を初期化する
製品をインストールする前にパッケージの依存関係が見つからなかった場合、パッケージをインストールした後に次のコマンドを実行してすべてのF-Secureモジュールを正しく初期化します。/etc/init.d/fsma restart
Linux Securityカーネルインターセプターをコンパイルできない場合、次のコマンドを実行してください。/opt/f-secure/fsav/bin/fsav-compile-drivers
fsav-compile-drivers
は fsma restart も実行します。